最近、ウェブ漫画を公開している方が「有料先行公開」システムとして CMONOS.JP のショッピングカートを活用してらっしゃるのをたまたま拝見しました。まさにぴったりの使い道だと思います。ご活用ありがとうございます。

その方の「有料先行公開」は、最新話を一定期間ダウンロード販売でのみ提供し、その後ウェブサイトでも公開する、というものでした。販売ページで通常版より高い「パトロン版」が用意されていたのが、とても興味深かったです。

なるほど！　まったく同じデジタルコンテンツでも別の料金があり得るわけですね。目からウロコです！

そこで、本日リリースした最新版では、デジタルコンテンツをダウンロード販売する場合にも、ショッピングカートにオプション項目を設定できるようにしました。

（これまでは一つのカートにデジタルコンテンツを複数登録できないことから、デジタルコンテンツを販売する場合はオプションを無効化していました。）

オプション項目は本来、商品の色や構成のバリエーションを設定するためのものですが、「買い手の心意気」によって値段を選べるようにするのもおもしろいですね。

ここで、ちょっと夢があるようなないような計算をしてみましょう。

年収300万円をめざすとします。すると、月25万円稼がなければなりません。

毎月自作の漫画や音楽をいくつ売ればこれが達成できるでしょうか。

PayPal で決済する場合、一作品200円に設定すると、PayPal の手数料を引いて実質およそ150円。ということは...

25万円÷150円＝1667人。

つまり、毎月1667人に200円で作品を売ることができれば、それで生活できなくはなさそうです。150円なら2500人。逆に300円なら1000人。

それぐらいならもしや？...なんて、うっかり考えそうですが、同人活動や自分のサイトのアクセス解析をしたことがある人なら、これがとんでもなく難しい数字だということをよくご存知でしょう。

私を含め、大半の人間にはとてもとても大きな数字です...。

しかし、携帯読書端末が普及し、携帯や携帯読書端末向けのお店で書籍を購入することが一般化すれば、同人作品であっても販売ルートが今よりずっと広がるはずです。加えて、PayPal のような小額決済が広まって、個人がネット上で小銭レベルのお金をやりとりできるようになれば、あるいは。。。

少なくとも、分野を問わず、玄人好みすぎて才能がありながら世に出ることができなかった人々に、これからはもっと光があたりそうな気がします。楽しみな時代になってきました。

音楽業界では、音楽家のまつゆきあゆむさんが、ご自身のサイトでアルバムを販売するなど、おもしろい試みをしてらっしゃいますね（ASCII.jp の記事）。「ネット上での手売り」という表現がしっくりくる販売方法が、作家とリスナー・読者との新しい関係を予感させます。

ところで、CMONOS.JP のショッピングカートは、そんな個人レベルのお店に "ちょうどいい" ショッピングカートです。ぜひ多くのひとに使っていただければと思っています！

CMONOS.JP のショッピングカートは、「フィールドタイプ」として組み込まれていますので、フィールドを利用するすべてのツールで使うことができます。

ウェブデータベース「テーブルメーカー」（使用サンプル）のほか、ブログやコラムを作成する「ホームページメーカー」、単ページの記事を作成する「ホームページメーカーLite」（使用サンプル）、さらには、カレンダーや掲示板まで！

（カレンダーや掲示板でどう使えばいいのか謎ですが。。。(＾＾；　カレンダーではイベント予約等に使えるかも知れませんね。）

ここでは、ウェブ漫画公開ページに「PDF版ダウンロード販売」を追加する、という設定で、CMONOS.JP のショッピングカートが使えるようになるまでをご紹介します。PDF としたのは、最近の高機能携帯ではほとんどの機種で PDF を閲覧できるためです。PDF 版をダウンロードして携帯に転送し、通勤通学途中に楽しむ、という用途を想定しています。

冒頭でご紹介したウェブ漫画サイトのように、最新作を一定期間ダウンロード販売でのみ提供し、あとから漫画画像を追加するというのも、（モチベーションをあげる意味でも）おもしろい試みだと思います。

では、さっそくショッピングカートを設置してみましょう！　まずは「チェックアウト」をインストールします。（サイトテンプレート「コミック・サークル」ではあらかじめインストールされています。）

「セットアップアシスタント」の「CGI インストーラー」で「チェックアウト」をインストールします。なお、「チェックアウト」をインストール後「送料・支払い方法」を必ず設定してください。

これで、フィールドタイプ「ショッピングカート」を利用できるようになりました。さっそくショッピングカートを設置したいページ（ここでは「コミック」）の環境設定に移動し「ページ情報フィールド設定」で「ショッピングカート」を追加しましょう。

環境設定のメインメニューから「ページ情報フィールド設定」を選択します。

次に、追加した「ショッピングカート」フィールドの「詳細設定」ボタンをクリックし、詳細設定画面を開きます。

オプション項目を追加できるようにするために「オプションメニューを設定可能にする」をチェック。デジタルコンテンツを登録するには「デジタルコンテンツメニュー」あるいは「デジタルコンテンツアップロード」をチェックします。

ページ情報フィールドとして「ショッピングカート(価格)」を追加したので、テンプレートにこのフィールドを配置します。

テンプレートを設定するために、環境設定のメインメニューから「ページレイアウト」を開きます。

ここではコメント欄の上にショッピングカートを配置することにします。

<!--info id="7"-->
<!--head-->
<div class="section cart">
<h2>PDF 版ダウンロード販売</h2>
<div class="body">
<!--/head-->
<!--foot-->
</div>
</div>
<!--/foot-->
<!--/info-->

ページテンプレートに新しく追加したフィールドを配置します。

これで、ショッピングカートを設置できました！　「コミック」の記事を新規作成すると、価格(ショッピングカート)欄が表示されます（既存の記事では「最新のテンプレートを使う」と価格欄が追加されます）。

ショッピングカートにデジタルコンテンツとして PDF 版コミックを登録してみました。応援金オプションも追加しています。

販売をダウンロード販売に限定し、商品の配送を必要としない場合は、「チェックアウト」の「入力フィールド設定」で必要のない項目を削除するとよいでしょう。

ダウンロード販売用に必要最小限の項目のみを残した入力フィールド設定の例。

ちなみに、ウェブデータベース「テーブルメーカー」では、テンプレートの設定も必要ありません。フィールドに「ショッピングカート」フィールドタイプを追加するだけで、ショッピングカートの設置が完了します。

比較的簡単に利用できることと思いますので、ぜひ一度お試しください！

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