今昔物語などに記述がある「蟹の恩返し」ゆかりのお寺として有名です。
昔、山城国(現山城町綺田)に観音様を厚く信じる農家の父娘がいました。ある日、娘は村人がとる蟹を哀れみ逃がしてやりました。またある日、父は田で蛇にのまれんとしている蛙を助けるのに「娘を嫁にやるから蛙を助けて欲しい」とうっかり言ってしまいました。その夜、立派な男性の姿をした蛇が娘を貰いに来ますが、「三日待ってくれ」と懇願しました。男性は一度、引き帰りました。
三日目、板を打ち付けた部屋の中で父娘は懸命に観音経普門品を唱え祈っていました。やってきた蛇は約束が違うと怒りだし、家の周囲で暴れました。しかし突然、その音もやみました。夜が明けて見てみると、家の周囲には蟹の鋏で切り裂かれた蛇の死体が転がっていました。その時に死んだ蟹と蛇の屍を葬り塚を作ってその上に観音堂を建てたのが、蟹満寺といわれています。現在、毎年4月に蟹供養がおこなわれています。
なんだかヘビにとっては酷い話ですね(^^;。
ちょっと変わった山号額。
蟹だって恩を忘れないのだからって言うけども、そもそも嘘がよくない!
そういえば蟹満寺の手前で、ヘビが道に寝そべっていました。蟹の恩返しにでてきたヘビさんの末裔でしょうか(^^;。じっとしていれば枝かなにかだと思われてやりすごせると思っているんだろうけど、それじゃ容赦なく轢き殺されるよ!