「簡単インストーラー」を使用しないインストール

簡単インストーラー」によるインストールでは下記作業の多くをスクリプトが実行します。下記マニュアルは「簡単インストーラー」が動作しない環境でのみ参考にしてください。

「簡単インストーラー」を使用しないインストールの手順について解説します。

作業の流れ

  1. サーバ環境について調べます。
  2. ダウンロードして解凍します。
  3. env.pl を書き換えます。
  4. アップロードします。
  5. env.pl 書き換えに十分な情報がなかった場合は、servercheck.cgi でサーバ情報を確認します。
  6. /cgi/setup/start.cgi のパーミッションを 0705 等 CGI として動作するものに設定します。
  7. セットアップアシスタントにアクセスし、管理情報を設定して CMONOS.JP をインストールします。
  8. 「メンテナンスステーション」にアクセスし、「トップページ」の内容を入力します。
  9. CMONOS.JP のアンインストール。

サーバ環境の調査

レンタルサーバのマニュアルなどでサーバ環境を調査します。CMONOS.JP には次の環境が必要です。

サーバOS
Linux、Solaris/Unix、BSD、Mac OS X
ウェブサーバ
Apache
Perl CGI スクリプトをどのディレクトリでも実行できるウェブサーバ
ウェブサーバが Perl CGI スクリプトをどのディレクトリでも実行できるよう設定されている必要があります。
.htaccess による設定が可能
.htaccess による設定が可能である必要があります。
Perl 5.8.1(5.008001) 以上
Perl のバージョン表記は 5.010003 や 5.008001 などとなります。
ユーザー権限で CGI が動作するウェブサーバ
suexec 等で CGI がユーザー権限で動作する必要があります。ユーザー権限で動作しない場合も一部機能は動作します。
SSI(Server Side Include) が利用可能なウェブサーバ
各ページにナビゲーション等を埋め込むために、SSI が利用可能である必要があります。SSI が利用できない場合は JavaScript で代替することができます。
Perl モジュール LWP::UserAgent
このモジュールは必須ではありませんが、LWP::UserAgent および Crypt::SSLeay がインストールされている環境ではトラックバックの送信で HTTPS をサポートします。また、OpenID による認証を一部サポートします。
Perl モジュール Crypt::SSLeay
このモジュールは必須ではありませんが、LWP::UserAgent および Crypt::SSLeay がインストールされている環境ではトラックバックの送信で HTTPS をサポートします。また、OpenID による認証を一部サポートします。
Perl モジュール Image::Magick
このモジュールは必須ではありませんが、このモジュールがインストールされているとサイズの大き過ぎる画像をサーバ側で縮小します。
Perl モジュール Archive::Tar
このモジュールは必須ではありませんが、このモジュールがインストールされていると簡単インストーラーが完全に動作するほか、管理画面から CMONOS.JP のアップデートが可能になります。
Perl モジュール Archive::Zip
このモジュールは必須ではありませんが、このモジュールがインストールされているとダウンロード販売時にファイルを zip 圧縮してまとめることができます。
Perl モジュール Digest::SHA
このモジュールは「Amazon 商品リンク」フィールドタイプを使用する場合必要です。

CMONOS.JP の設定には下記項目が必要です。


[設定項目] Perl の位置
[説明] 代表的な二通りのパスそれぞれにダウンロードファイルが用意されています。
[デフォルトの設定]
  • /usr/local/bin/perl
  • /usr/bin/perl

[設定項目] sendmail の位置
[説明] メール送信に必要な sendmail の位置を確認します。
[デフォルトの設定] /usr/sbin/sendmail

[設定項目] DBM の種類
[説明] 使用する DBM の種類を決定します。
[デフォルトの設定] DB_File

[設定項目] ファイルのパーミッション
[説明] HTMLファイルなどブラウザでアクセスするファイルのパーミッションを確認します。
[デフォルトの設定] 0604

[設定項目] ディレクトリのパーミッション
[説明] ブラウザでアクセスするディレクトリのパーミッションを確認します。
[デフォルトの設定] 0705

[設定項目] CGIファイルのパーミッション
[説明] CGI実行ファイルのパーミッションを確認します。
[デフォルトの設定] 0705

[設定項目] SSI (Server Side Includes)
[説明] サーバ側で HTML ファイルに別のファイルを埋め込んで表示する仕組みが動作するか確認します。
[デフォルトの設定] 使用可能

[設定項目] SSI 利用ファイルの拡張子
[説明] SSI 利用ファイルの拡張子を確認します。
[デフォルトの設定] shtml

ダウンロード・解凍

CMONOS.JP のサイトから、お使いのサーバにあった CMONOS.JP フルセット版をダウンロードします。CMONOS.JP には、Perl のパスが「/usr/bin/perl」のダウンロードファイルと Perl のパスが「/usr/local/bin/perl」のダウンロードファイルが用意されています。Perl のパスがこれら二つのどちらでもない場合は、「Perl が標準的なパスにない環境へのインストール」をお読みください。

ファイルは tar-gzip で圧縮されています。tar-gzip に対応したファイル解凍ソフトで解凍します。解凍したファイルには以下のファイルが含まれています。

home フォルダ
サーバにアップロードする CMONOS.JP ファイルです。home フォルダの中にある Updater で始まるファイルは、旧バージョンからサイトをアップデートするために使用します。新規インストール時には必要ありません。「installer.cgi」は「簡単インストーラー」です。
HowToUpdate.html
旧バージョンからのアップデート方法が書かれています。旧バージョンからのユーザーは必ず目を通してください。
license.html
使用許諾契約書です。必ずお読みください。サーバに CMONOS.JP がアップロードされた時点で、使用許諾契約に同意したものとみなされます。
ReadMe.html
はじめにお読みください。

下記も参考にしてください。

バージョン履歴
バージョン履歴です。
オンラインマニュアル
CMONOS.JP のオンラインマニュアルです。
CMONOS_JP_manual.zip
CMONOS.JP のダウンロード版マニュアルです。オンラインマニュアルと同じ内容です。ダウンロードして解凍してできた「manual」フォルダの index.html をブラウザで読み込んで利用します。OS 付属の検索機能などを使うと目的の項目をみつけやすいでしょう。
styleStationery_sozai.zip
サイトテンプレート「styleStationery」の画像素材(Fireworksファイル)です。自由に加工してカスタマイズすることができます。

env.pl の書き換え

漢字コード UTF-8・改行コード LF に対応したテキストエディタ(秀丸エディタTeraPadmi 等)で、CMONOS.JP の環境設定ファイル「home/cgi-data/lib/env.pl」を書き換えます。レンタルサーバなど一般的な環境では特に変更の必要はありませんが、念のため以下の項目を確認してください。

[40行目:sendmailの位置] $sendmail = '/usr/sbin/sendmail';
ウェブサーバの sendmail の位置を絶対パスで設定します。
# sendmailの位置(絶対パス)
$sendmail = '/usr/sbin/sendmail';
[47行目:サブドメインなしでも、サブドメイン名 www でも同じ(yes=1/no=0)] $doublename = 0;
サブドメインなしと www サブドメインが同じ内容を表示する場合 1 にします。。
#サブドメインなしでも、サブドメイン名 www でも同じ(yes=1/no=0)
$doublename = 1;
[65行目:データベースの種類] $dbm_file = 'DB_File';
DBM の種類を設定します。利用可能な DBM がわからない場合、servercheck.cgi を実行して確認します。
# データベースの種類
#$dbm_file = 'AnyDBM_File';
$dbm_file = 'DB_File';
[79-81行目:パーミッション]
パーミッションを設定します。
# パーミッション
$file_mode = 0604; # ファイルのパーミッション
$dir_mode = 0705; # ディレクトリのパーミッション
$cgi_file_mode = 0705; # CGI ファイルのパーミッション
[101行目:SSLサーバ(yes=1/no=0)] $ssl = 0;
SSLサーバで運用する場合 1 にします。
# SSLサーバ(yes=1/no=0)
$ssl = 0;
[104行目:SSIが使用可能(yes=1/no=0)] $ssi = 1;
SSI(Server Side Includes)が利用できる場合 1 にします。
# SSIが使用可能(yes=1/no=0)
$ssi = 1;
[107行目:SSI拡張子設定] $ssi_ext = 'shtml';
SSIを利用しているHTMLファイルの拡張子を設定します。
# SSI拡張子設定
$ssi_ext = 'shtml';
[110行目:Locationヘッダ設定] $location_header_disabled = 0;
Location ヘッダが禁止されている場合 1 にします。
# Location ヘッダが禁止されている(yes=1/no=0)
$location_header_disabled = 0;

アップロード

FTP ソフト(CuteFTPFFFTPCyberduckFetch 等) でファイルをウェブサーバにアップロードします。

home/htdocs フォルダの中身
HTTP 公開ディレクトリに home/htdocs フォルダの中身をアップロードします。HTTP 公開ディレクトリは、public_html、htdocs、www などの名前であることが多いようです。アップロード後「_htaccess」ファイルの名前を「.htaccess」に変更します。
home/cgi-data フォルダ
HTTP 公開ディレクトリの一つ上の階層にアップロードします。

下記フォルダは必要ない場合アップロードを省略できます。

home/htdocs/cgi/imageLib
画像素材ライブラリを使用しない場合必要ありません。
home/cgi-data/template/site/vicunaBasic
Vicuna CMS 互換サイトテンプレートを使用しない場合必要ありません。
home/cgi-data/template/vicuna
Vicuna CMS スキンを使用しない場合必要ありません。
Perl 5.8 以前の環境で既に Jcode.pm がインストールされている場合、「home/cgi-data/lib/Jcode.pm」ファイルおよび「home/cgi-data/lib/Jcode」フォルダをアップロードすると UTF-8 を扱う処理でエラーとなります。その場合は「home/cgi-data/lib/Jcode.pm」ファイルおよび「home/cgi-data/lib/Jcode」フォルダをアップロードしないでください。Jcode.pm がインストール済みかどうかはservercheck.cgi を実行すると確認できます。

servercheck.cgi によるサーバ環境の調査

env.pl の設定に十分な情報が用意できなかった場合 servercheck.cgi を実行してサーバ環境を調べます。

  1. FTP ソフトでウェブサーバに接続し、「/cgi/servercheck.cgi」のパーミッションを 0705 等 CGI 実行ファイル用に設定します。
  2. ブラウザで「/cgi/servercheck.cgi (http://...お使いのサーバのドメイン.../cgi/servercheck.cgi)」にアクセスします。
  3. サーバ情報一覧が表示されるので「Jcode.pm」のインストール状況および「DBM」の種類を確認します。
  4. サーバ情報を元に、「~/cgi-data/lib/env.pl」を書き換えます。
servercheck.cgi はインストーラーによって自動的に削除されますが、インストール作業を完了しても削除されなかった場合は、FTPソフト等で削除してください。

セットアップアシスタントのパーミッションを設定する

FTP ソフトで「/cgi/setup/start.cgi」のパーミッションを 0705 等 CGI 実行ファイル用に設定します。

パーミッションの設定は FTP ソフトによっては「権限設定」などの名前になっています。「0705」は、「所有者」「グループ」「その他のユーザー」が、それぞれ「rwx」「---」「r-x」となる設定です。r は読み出し、w は書き込み、x は実行(の権限があること)を意味しています。

管理情報を設定して CMONOS.JP をインストールする

  1. ブラウザでセットアップアシスタント「/cgi/setup/start.cgi (http://...お使いのサーバのドメイン.../cgi/setup/start.cgi)」にアクセスします。
  2. 管理情報を設定し「この管理情報で CMONOS.JP をインストールする」を実行します。これら管理情報は、後から「セットアップアシスタント/管理情報変更」で変更することができます。

トップページの更新

メンテナンスステーション」にアクセスし、「トップページ」の内容を入力します。

CMONOS.JP のアンインストール

FTP ソフト(CuteFTPFFFTPCyberduckFetch 等) でインストール時にアップロードした関連フォルダ/ファイルを削除します。CMONOS.JP は、FTP でアクセス不可能な領域にデータベースなどを作成することはありません。

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